私とレイキ⑨【監督で主演で観客】

その日は朝から雨が降っていて、
時々強い風が吹いては、
雨がガラス窓を叩きつけてきたり、
そうかと思うと、
急に太陽が燦々と降り注ぎ、世界が急に輝き出したり。
変な天気だったけど、
年の瀬とは思えないくらい、
空気はほっこり暖かだった。

気圧の変化によって体調が左右されてしまう「あの方」にとっては、
厳しい1日だったかもしれない。

その日は
ヨガとレイキのお時間、今年最後の日。
いつもは目の不自由なお友達と一緒に参加されている
「あの方」Yさん69歳と1:1。
1人の時はトーンが違う。

「先週、レイキ受けに来て良かった。全然違ったわよ。」

抑揚のない声で、サラリという。

先週。
午前中に彼女は血管の検査のために、
造影剤を投与され、フラフラになって帰宅された。

ゾウエイザイ…
検査のために血管を見えやすくするための薬剤。
想像しただけで恐ろしい。

今年の5月に首の血管を広げる手術を受けたので、
定期的に検査を受けなくてはならないという。

医者にはヨガしても良いと言われたが、
とても動けそうになかったらしい。
それでもレイキだけはどうしても受けたいと、
頃合いを見て、遅れてやって来た。
直前まで横になっていたのが見て取れた。
目は腫れて、頰に枕の跡が着いていた。
おそらく起き上がるのも相当な気力が必要だったに違いない。

そしてレイキを受けて帰宅すると、
鬱屈していた体内の気が一掃されて、
すっきりして、
とても楽になったのだそう。

この報告は嬉しい。
誰かの役に立てる事など、中々ないものだ。

「来年、検査入院すると思う」

と、
力なく笑う。

「今日はレイキを長めにして欲しい。」

ヨガによって、
筋力がつき、柔軟性も上がった。
その成長を確かめながら、嬉しそうにしている姿は
私にとって光だった。
今年のヨガ納めがこの時間で良かった。

レイキは特別にフルコースで閉める。

勘違いしてはいけない。
この状況で必要とされているのは、レイキであり、私ではない。
私はひたすら、うまく消えるしかない。
必要な流れをブロックしてはならない。

終わって、2人で今年を振り返る。

「先生(私)が、夏に御嶽山から帰ってきた後、強くなったわね。
あと、最近、また強くなったわよね。わかるわよ。」

「レイキが肉体に馴染んで一致した感覚はあるんですけど、
この手で誰かの病気を治せるとは思ってないです。」

「治せるわよ。」

「…だと良いですけど…」

「苦労したけど、良かったじゃない。来年、忙しくなりそうね。」

全てはエネルギーでできている。
自分を認める事は難しい。
でも、Yさんというエネルギーは、
私の内なる声を代弁するために、この日私と共に時間を過ごしてくれたのだ。
そして、私自身もこの日のYさんにとって必要なエネルギーだったのだ。

夕方、帰る時もまだ、
しっとり暖かい空気は続いていた。
空気まで今日の出来事にぴったりだと思った。

日々の出来事は自然が描くストーリーなのだ。
天気と同じだ。
ふと、振り返ると、
シナリオはいつもながら完璧だった。

レイキというものを切実に求めてくれるこの時間も、
私達のこの先にあるストーリーに必要な要素なのだ。
役目を果たしながら、
これから起こるドラマを、
観客としても楽しんで観ていこうと思う。

今年もありがとうございました。
良いお年を♡

写真は、年末の
代々木上原の美味しいチェコ料理
セドミクラスキー

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA